雨読夜話

タイムスリップ水戸黄門
タイムスリップ水戸黄門

講談社
鯨 統一郎

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女子高生うららがタイムスリップに巻き込まれるシリーズの第4作。
今回は水戸黄門こと徳川光圀が、現代にタイムスリップするというもの。

道路をめぐる利権や自動車にまつわる環境破壊がテーマ?として出て、また
実際の徳川光圀と時代劇の水戸黄門の話をわざとごっちゃにしており
純粋にエンターテイメントとして楽しめる。

読み返すことは多分ないと思うが、1度楽しむにはいい。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−SF | 2007年02月04日

吉田自転車
吉田自転車

講談社
吉田戦車

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漫画家・吉田戦車の初のエッセイ集。趣味の自転車であちこちに
出かけた際に起こる出来事を描いている。

本格的に自転車でどうこういうしたというものではなく、散歩の
延長としての自転車であり、描かれているイラストとも相まって
ゆるい雰囲気が心地いい。

好きな水木一郎のアニメソングカセットを聴いていたら
地元で放送されてなくて観れなかった鋼鉄ジーグの「ひろしのテーマ」が
流れてきて盛り下がってしまったり、競輪場で担当編集者から
麺類を食べて欲しいと言われながらスイトンを食べて顰蹙を
買いかけながらも、その編集者も結局スイトンをたべて満足したなど
ゆるい感じの笑いが多く出てくる。

このゆるさ、何度も読み返すことになりそう。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−エッセイ | 2007年02月03日

世界の日本人ジョーク集
世界の日本人ジョーク集

中央公論新社
早坂 隆

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外国で使われている日本人をネタにしたジョークと
その背景になっている事象を解説した本。

大まかに見て、仕事への正確さや勤勉さ、集団行動、
お金持ちといったイメージが持たれていることが
よく分かる。

それだけではなく、著者の海外での体験や、他国民の
行動なども紹介されているので退屈しない。

初版から1年足らずで24版というのもよく分かった。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−雑学 | 2007年02月02日

超「格差拡大」の時代
超「格差拡大」の時代―価格破壊の「地獄」から抜け出せるのは技術力のみ

東洋経済新報社
長谷川 慶太郎
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アメリカの一極支配による平和によって世界的にデフレが定着し、
だぶついた資金がアメリカの金融市場を経て各国における大プロジェクトに
投資されるという現状を解説している本。

大プロジェクトとしては資源やエネルギーの開発に関わるものが多く
以下のようなものが例として挙げられている。

・日本近海などの海底に存在することが判明している”メタン・ハイドレード”
 (要は天然ガス)の開発。
・ロシア周辺の油田・ガス田とバルト海や東シナ海とをつなぐ
 パイプライン開発。
・インドシナ半島の国際河川であるメコン川の水運開発、ベトナムから
 ミャンマーにいたる国際自動車道路、中国国境からミャンマーを縦断し
 ベンガル湾に至る原油輸送パイプラインといった東南アジアを舞台とした
 本格的なインフラ投資。
・バルト海(スウェーデン⇔デンマーク)やアドリア海(イタリア南部⇔アルバニア)、
 地中海(イタリア南部⇔シチリア島⇔チュニジア)、アルプス山脈などを通る橋梁や
 トンネルの建設。
・オーストラリアの鉄鉱石・石炭の積出港であるポートダーウィンの
 港湾施設の大拡張。
・石油の代替エネルギーとしてのオイル・サンド(石油を含む砂)や
 オイル・シェール(含油頁岩)、石炭の液化などの実用化へ向けた研究。

莫大なコストとリスクを抱える事業も多いが、前世紀にそれらを使ってきた
戦争や革命に比べたら、実に建設的だと思う。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−経済 | 2007年02月01日

ねじのかいてん
ねじのかいてん

講談社
椎名 誠

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住宅の解体で発生する廃木材からバイオエタノールを抽出して
ガソリンに代わる燃料にする動きが産業ベースに乗りつつあるという
ニュースや、京都市が家庭ごみからバイオマス発電に成功したという
ニュースを見て、中学の頃読んだ椎名SFの初期短編集である本書に
収録されている「ゴミ」という短編を思い出した。

・<廃木材>バイオ燃料として見直し 争奪戦も激化

・家庭ごみから電力 京都市がバイオマス実験に成功

ストーリーとしては、近未来の東京でゴミが増えすぎて都市機能が
麻痺してしまい、政府が抜本的な対策として”ゴミ処理庁”を
発足させて大規模な補助金を出したことにより、リサイクルが
大幅に進んだだけのみならず、逆にゴミ不足の様相を呈するように
なったというものである。

SFに現実が近づいていることを実感して、なかなか感慨深いものがある。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−SF | 2007年01月29日

びっくり先進国ドイツ
びっくり先進国ドイツ

新潮社
熊谷 徹

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元NHK特派員で、退職後フリージャーナリストとしてドイツに
16年以上在住している著者がどちらかといえば生活者としての視点から
ドイツの社会やドイツ人の行動を描いた本。

一般的イメージとして、ドイツ人は規則に忠実で几帳面というイメージが
あるが、実際に日本では道徳に委ねるようなことまで法律で強制したり
その場の空気を気にせずに歯に衣着せぬ発言をしたりすることがあるようだ。
ただし、その反面休暇を愛し、会社では上から下までかなりの期間の
有休を消化しているという面もある。

思うに、日本では仕事中に休憩や息抜きをして緊張をほぐしていることや
日本神話では最高神に当たるアマテラスですら機織りをしているように
労働に対する考え方の違いがこの違いに影響しているのではないかと思う。
つまり、労働は嫌なものととらえ、さっさと終わらせようと緊張したまま
仕事をすることでストレスがたまるため、その反動として休暇への欲求に
表れるのではないだろうか。

他には会社では労働組合の力が強くて労働者の権利が他国に比べて保障されて
いることや、個人主義の考え方が強いこと、社会保障が行き届いている反面
税金が高くて手取りが意外に少ないことなどが書かれている。

また、東西ドイツ統一後の東側受け入れの大変さや、直面している社会保障の
問題も出てきて、日本に通じる部分もある。西ドイツによる東ドイツの併合は
経済的に例えてみれば現在の日本が北朝鮮を平和的に併合するようなイメージ
なのかも知れない。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−社会 | 2007年01月28日

吉田電車
吉田電車

講談社
吉田 戦車

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『伝染るんです』や『ぷりぷり県』などのギャグ漫画で人気のある
吉田戦車が電車での旅行を書いたエッセイ集。

麺類が大好きで、大抵の場所でラーメンやそば、場合によっては
どじょうも麺の一種とこじつけて食べる。

鉄腕アトムでおなじみのお茶の水博士に勝手に勝蔵という名前を
つけたり、サッカー場でファンルームと記された扉を見つけて
ファンが何をするための部屋なのか・・・?と考え込んだりしていて
思わず半笑いしてしまう。
(言うまでもなく、ここでのファンルームとは空調の意味)

また、花泥棒のイメージやブルーギャル、店の名前を昔の殿様に
「家来」と名づけられてしまう店主の図など、著者独特のあやしげな
漫画が随所に描かれていて面白い。

鉄道エッセイは宮脇俊三が正統的なタイプと思うが、この作品は
鉄道マニアでない人が書いているだけに、鉄道に詳しくなくても
軽く読むことが出来る。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−エッセイ | 2007年01月27日

ダマされたくない人の資産運用術
ダマされたくない人の資産運用術

青春出版社
上地 明徳

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アメリカ・エール大学の資産運用を参考に、世界全体の株式に投資する
投資信託を中心として分散投資を行うことで、売買タイミングに
とらわれない長期運用を薦めている本。

投資信託は手数料が・・・ということが少々気になるところではあるが
お勧めの投資信託をわりと客観的に書かれていて、売買タイミングを
気にしてしまいがちなことを考えるとそれなりに参考になった。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−投資 | 2007年01月21日

大御所家康の策謀
大御所家康の策謀

日本経済新聞社
童門 冬二

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征夷大将軍をわずかな期間で三男の秀忠に譲り、駿府で大御所として
豊臣家滅亡に執念を見せた徳川家康の姿を描いた歴史小説。

隠居という形で世間には趣味である薬の調合に凝っているように
見せつつ、その実家康は僧侶、学者、商人、外国人など多くの人材を
駿府に集めて、豊臣家を滅ぼすための方策を練らせていた。

特に、単に攻め滅ぼしたのでは裏切りという形で後々に悪影響を残すため
世間に申し訳の立つよう、大義名分を用意するところにかなりの手間が
欠けられているのを感じた。

家康のタヌキオヤジぶりが良く出ていたと思う。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−歴史小説 | 2007年01月20日

世界四大宗教の経済学
世界四大宗教の経済学―宗教とお金、その意外な関係

PHP研究所
白取 春彦

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ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教その他の宗教における
それぞれのお金に対する考え方をまとめている本。

元の段階からそのまま経済に関わるような実践的な教えの多い
ユダヤ教、利子を取ることを禁じていたはずなのにいつの間にか
特に問題なくなったキリスト教、基本的に今も銀行で利子を
取らないイスラム教など、教義に基づくお金の考え方が出てきて
まあ面白かった。

ユダヤ教徒(=ユダヤ人)が差別されているのはベニスの商人のように
誤解に基づくものも多いということになるほどと思ったり、
異教徒からの盗みを肯定するイスラム教の教えはなかなかなじめそうに
ないと思ったりした。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−経済 | 2007年01月17日

永遠のガンダム語録
永遠のガンダム語録

PHP研究所
株式会社レッカ社 (編集)

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ガンダムシリーズで各キャラクターが発した名台詞について
解説している本。
取り上げているのはファーストガンダム、Zガンダム、
ZZガンダム、逆襲のシャアの4作品からで、台詞の数は
150。いくつか挙げるとこのような感じ。

・「ザクとは違うのだよ、ザクとは」(ランバ・ラル)
・「認めたくないものだな…自分自身の若さゆえの
  過ちというものを…」(シャア)
・「あえて言おう、カスであると」(ギレン)
・「悲しいけど、これ戦争なのよね」(スレッガー)

台詞と元に、筆者たちの人生を振り返っての反省も書かれていて
妙に面白い。ただ、言葉の強さに比重を置いて選んでいるためか
必ずしも人気の台詞とは限らない。
そのため、こういった台詞が出ていないのは少し残念。

・「ガルマは、なぜ死んだのだ!?」(ギレン)
        →「坊やだからさ」(シャア)
・「そんな大人、修正してやる」(カミーユ)

あと、クサい台詞がこれでもかと出てくるガンダムWあたりの
語録もあれば、面白いと思う。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−雑学 | 2007年01月14日

若き日の明智光秀
若き日の明智光秀

PHP研究所
土橋 治重
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謎に包まれた明智光秀の前半生を、『明智軍記』をもとに
描いている歴史小説。『明智軍記』もそれほど多くの記述や
信憑性があるわけでもなさそうなので、著者の想像による部分が
多いと思われる。

設定としては通説通り、美濃・明智城主の息子として生まれ、
戦乱による落城で越前に逃れるところからスタートしている。
その後東国で修行し、北条氏康や松平元康、武田信玄に会うなど
面白くしているようなのだが、いまいち地味で面白くない。

どうせ光秀の前半生なんて分からないんだから、もっと思い切って
光秀を付け狙う暗殺者を登場させたり、謀略に巻き込ませたり
アクションを出していってもいいのではないかと思った。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−歴史小説 | 2007年01月13日

本多正信―家康に天下をとらせた男
本多正信―家康に天下をとらせた男

PHP研究所
中村 整史朗

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家康の参謀として活躍した本多正信の生涯を描いた小説。
本書では、三河一向一揆で家康に叛いた正信は、家康の
堺見物の際に合流するところから始まる。

そこで本能寺の変の知らせを受け、家康や家臣たちが
騒然とする中、冷静に伊賀ルートでの帰国を勧める
ことから正信の活躍が始まる。

その後に起こる秀吉との対立では、秀吉に政略で敗れるが
これを糧にさらに謀略の才を伸ばしていく。

全体的には家康との絶妙なコンビネーションが目立ち
まずまず面白かった。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−歴史小説 | 2007年01月11日

雄気堂々〈下〉
雄気堂々〈下〉

新潮社
城山 三郎

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渋沢栄一の生涯を描いた歴史小説の下巻。

できたばかりの大蔵省で、株式会社を中心とした資本主義経済を
確立しようと奮闘するが、藩閥が幅を利かす明治政府で権力争いに
苦しみ、江藤新平らとの衝突が原因で辞職することになる。

その後第一銀行(現在のみずほ銀行)の総監、後に頭取として
より自由な立場で多くの株式会社の設立に関わり活躍した。
様々に横車を押す元勲たちの他、経済の独占を目論む三井や三菱と
いった大商人の番頭たち、さらには生糸貿易で不当な利益を得る
外商などとやりあっていく。

本書を読むまでは、なんとなく明治時代に会社をいくつも作った人と
いうイメージしかなかったが、日本経済のもとを作ったことについて
渋沢栄一の力なくしてはできなかったと思わされる。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−歴史小説 | 2007年01月10日

雄気堂々〈上〉
雄気堂々〈上〉

新潮社
城山 三郎

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明治時代に、現在大手として活躍する企業をいくつも設立した
渋沢栄一の生涯を描いた歴史小説。

武蔵の農民に生まれた栄一は、横浜の焼き討ちを実行しかけたほどの
尊皇攘夷の過激派だったが、一橋慶喜の参謀・平岡円四郎に見出されて
慶喜に仕え、財政改革を試みるなど精力的に仕事を進めた。

やがて慶喜は将軍となり、フランスへ慶喜の弟・昭武を使節として
派遣する際、栄一も随行することを命じられる。フランスで過ごす時期に
大政奉還や戊辰戦争といった大事件が立て続けに発生したが、
栄一は腰を据えて西欧の文物を学んでいった。

帰国すると静岡に謹慎している前将軍・慶喜のもとで静岡藩の改革を
行おうとしていた矢先、今度は明治政府の高官・大隈重信にスカウトされ
できたばかりの大蔵省で働くことになる場面で上巻は終わる。

初めのうちは舞台が地元の農村であまり面白くなかったが、京都に出て
慶喜や平岡に仕えるあたりから面白くなってきた。
慶喜と西郷隆盛の虚々実々の知恵比べや志士たちの暴発など当時の
状況が出てきて、その中で必死に生きる道を求めていく栄一の姿がいい。

コメント(0) | Track back(0) | 読書−歴史小説 | 2007年01月07日


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